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研修医奮闘記

研修医奮闘記

当院にて地域医療研修に参加した研修医のコメントを掲載しています。

令和3年1月

地域医療研修 in 高千穂

田平 康晴
宮崎大学医学部付属病院

 私は大学生時代に2週間、高千穂町国民健康保険病院で研修をさせていただきました。その時に感じた高千穂の方々の温かさや医局の先生方の親身な診療が忘れられず、研修医となって再度1ヵ月間の研修をさせていただきました。

 本研修中は主に内科外来で初診の患者さんの診療を担当させていただきました。外来では患者さんの主訴をもとに問診や診察所見から鑑別疾患をあげ、検査を実施し、診断、適切な治療を行う。これだけ見ると簡単そうです。加えて上級医の先生方は一日に何十人という患者さんを診ていらっしゃり、外来診療はそんなに難しくないのでは?と思っていました。

 ところが! 実際に自分が診療を行ってみると外来診療は奥が深い!

 患者さんの主訴自体が曖昧なことも少なくなく、診察所見も正確に取れたり取れなかったり、、するとそこから考えられる疾患は多種多様になり、、、診断・治療に至るまでの過程はとても大変だと実感しました。治療を開始しても症状の改善がみられず、再診してくる患者さんもいらっしゃり、とても申し訳なく感じることも多々ありました。勉強・経験不足を大変痛感いたしました。外来担当医への道は険しいです。上級医の先生方はやはりすごい!

 内科外来以外にも訪問看護やリハビリ、地域医療連携、個人クリニックなどについて研修で勉強させていただきました。どれも大きい病院ではなく地域医療を担う病院ならではの大変さや問題があり、日頃考えることもなかった観点から医療について考えるきっかけになりました。施設や自宅で過ごすといってもいろいろな方の支えなしでは成り立たないことを実感しました。それぞれ課題は多いようでしたがそれに対する取り組みがとても熱心で、責任感や思いやりがあり、地域ならではの温かさを再度感じることができました。

 まじめな話はここまでとして・・・

 高千穂といえば寒い!雪が降る!観光スポットいっぱい!というイメージでした。私は宮崎生まれ宮崎育ちの南国人でして、雪へのあこがれが強くあります。1月初旬は積もるほどではないですが雪が降り、一人で喜んでいました。住んでいる町民の皆さんはとても嫌そうでしたが。雪合戦や雪だるまが作れなかったことが後悔です。

 それよりも残念だったのが・・1月はコロナ感染症の影響で緊急事態宣言が発令され、観光はほとんどできませんでした。仕事が終わると家へ帰り、寝て起きて出勤するというループでした。神社、神楽、高千穂峡、高千穂牛などなど観るべき、行くべき、食べるべきものがたくさんあったのに。。本当に残念でなりません。コロナ感染症が落ち着けば観光旅行にくることを心に決めました。

 まとめになりますが、地域医療の研修として1か月間高千穂町立国民健康保険病院で過ごしました。プライベートではなかなか身動きはとれませんでしたが、研修に関しては医局の先生方の手厚いサポートをいただき、医療関係スタッフの方々の熱意を感じられ、とても充実したものとなりました。久米院長をはじめ、高千穂町立病院スタッフの皆様に対し、心より感謝いたします。1か月間大変お世話になりました。

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