院長の部屋
平成30年1月 新年のご挨拶
高千穂町国民健康保険病院のホームページへお越し下さいまして、ありがとうございます。
新年、おめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
今回の年末年始の休日は6日間で、外来患者160名、緊急入院9名、救急車7台と、多くの外来患者さんが受診されました。
私も12月31日に出勤し、病棟の回診を行いました。各科の主治医も緊急入院や入院患者の変化に対応しました。
昨年3月に新しい会議室が完成しました。工事中は救急患者さんの搬入、搬出、身障者用駐車場など、御迷惑をおかけしました。おかげで、様々な研修や会議に利用できるようになりました。そして、以前の会議室は作業療法室として、主に入院患者さんに利用していただいています。
話は変わりますが、宮崎県内には当院を含めて、18の国保診療施設(市町村が国民健康保険を行う事業の一環として設置している病院・診療所のことです)があり、主に地域の医療を担っています。当院もこれに含まれます。これらの施設が所属する国民健康保険診療施設協議会(「国診協」と略称)という協議会があり、地域医療共通の課題である医師不足や看護師不足などの問題に取り組んでいます。宮崎県の国診協では、年に1回、宮崎市内で学会(宮崎県国保地域医療学会)を開いて、各施設の職員が自分たちの調べたことや、施設での取り組みなどを発表しています。昨年は、私がこの学会の学会長を務めさせていただきました。当院の院長がこの学会長となったのが、前回の柴田先生の時以来、10年ぶりでした。学会当日は、多くの演題発表と活発な討論があり、また、特別講演にお招きした、長崎大学の前田教授には、地域医療や長崎県の離島医療について興味深い講演をしていただき、大変盛況でした。残念ながら、台風22号のため、2日目が中止となったので、3月に追加の研究発表を予定しています。
公立病院の最も重要な役割は、もちろん「診療」ですが、新しい医療を調べ、生かしていくためには「研究」も必要ですし、若い人材を育て、地域に根付いてもらうには「教育」も欠くことのできない使命と考えています。 昨年は7名の研修医、3名のクリニカルクラークシップの学生が高千穂に来てくれました。このクリニカルクラークシップというのは、学生の実習のことで、宮崎大学医学部の6年生、5年生が来ています。この学生実習、以前は大学病院だけで行われていましたが、他の病院で実習を受けることにより、いろいろな患者さんを診ることができます。また、早いうちから地域で勉強することで、将来、地域で勤務する可能性が高くなるという研究報告もあります。実際、高千穂を選ぶ学生は、地域医療に対する関心が高いようで、特に、訪問看護や訪問リハビリ、開業の医院での実習を喜んでいました。
彼ら、彼女らが、将来、何らかの形で高千穂の医療に関わってくれたらと思っています。
本年も、皆さんが気持ちよく、安心して町立病院を利用していただけますよう、職員一同、頑張ってまいりますので、よろしくお願いします。
平成30年1月
病院長 久米 修一