燈々無尽
このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。
第53回
インフルエンザ予防について
感染管理認定看護師 興梠 裕樹
令和元年10月
冬は様々なウイルス感染症が流行します。今回はその中でも代表的なインフルエンザの感染対策についてお話します。
インフルエンザにかからないための感染対策は大きく三つあります。一つ目は手洗いです。私たちの手にはたくさんの細菌・ウイルスが付着しています。特に外出時は様々な物に触れる機会が多いので、より多くの細菌・ウイルスが付着しています。定期的に手洗いをし、帰宅時や食事前は必ず手洗いをすることが大切です。薬局で販売されているアルコール手指消毒剤も効果的ですので、一家に一つは設置するといいでしょう。
二つ目は咳エチケットです。咳エチケットとは、感染症を他の人に感染させないために、咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って口や鼻をおさえることです。皆さんは咳やくしゃみをするときに、口を手で覆っていませんか?そうすると、手が咳やくしゃみに含まれる細菌やウイルスで汚染してしまいます。マスクのない状況で咳・くしゃみをする際は、ティッシュ・ハンカチ、袖を使うように心掛けましょう。
三つ目はワクチン接種です。ワクチンは接種2週間後から効果が出ますので、流行前の11月頃には接種することが望ましいです。ワクチンを接種することで、インフルエンザによる死亡の危険が五分の一に、入院の危険が二分の一にまで減少します。抵抗力の低い小児や高齢者は積極的にワクチンを接種しましょう。
インフルエンザウイルスは目に見えないからこそ、日頃の感染対策が重要です。手洗い・咳エチケット・予防接種を実施して冬を乗り切りましょう!