燈々無尽
このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。
第43回
上手に飲めるかな?
薬剤師 押方小織
平成30年3月
今回は粉薬の飲ませ方のコツについてお話したいと思います。
お子様が乳児の場合、少量の水(またはミルク)でお薬をペースト状にしたものを清潔な指で上顎や頬の内側に塗り、その後ミルクを飲ませてください。初めから粉ミルクに混ぜてしまうと、ミルクの味が変わりミルクそのものを嫌いになったり、中には吸収が低下するものもあります。また作ったミルクを全部飲んでくれるとは限りませんので、避けたほうが良いでしょう。
幼児の場合は、食べ物を食べさせる時と同じように、そのままスプーンで口の中に入れ水で流し込むようにすると上手に飲んでくれる場合もありますが、それができない場合は市販の服薬用ゼリーや、アイスクリーム、プリン、ココアパウダー、コンデンスミルクなど味の濃い食品を利用すると飲みやすいようです。服薬用ゼリーを利用する場合、お薬と混ぜ合わせるのではなく、ゼリーとゼリーの間にお薬を挟み、オブラートに包むようなイメージで飲ませてみてください。また粉薬の中には原薬の苦味を軽減するために甘みや香りが付けられているものもありますが、服用後口の中にお薬が残ると苦味が出ることがありますので、水などで口腔内を洗い流すように飲み込ませてください。オレンジジュース、スポーツ飲料、ヨーグルトなどの酸性のものと同時に服用すると苦味が強く感じられるお薬もありますので注意が必要です。
おわりに、お薬は決められた時間、決められた量をきちんと守り、正しく使いましょう。