燈々無尽
このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。
第33回
関節リウマチ
整形外科医師 松岡 篤
平成29年5月
手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
発症するピーク年齢は30~50歳代で、男性よりも女性の方が多く発症します。(男女比 1:4)ただ60歳以降に発症する方も少なくありません。
関節リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じたために起こると考えられます。免疫は外部から体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを攻撃して破壊し、それらを排除する働きを担っています。
しかし免疫に異常が生じると、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃し、それにより炎症が起こると関節の腫れや痛みとなって現れ、炎症が続くと関節の周囲を取り囲んでいる滑膜が腫れ上がり、骨や軟骨を破壊していきます。この関節破壊はリウマチ発症後の早期から進行することが明らかになりました。
最近では治療法が大きく進歩し、早期に発見して早期から適切な治療を行うことで症状をコントロールして関節破壊が進行するのを防ぐことができます。関節リウマチではないかと思ったら、早めに病院で検査を受けることをお勧めします。