このコラムは高千穂町の広報誌にも「病院だより」として掲載しています。

特保って知ってますか？～自己管理の大切さ～

内科医師　伊瀨知 毅
2016年6月号

最近よくテレビに出てきますね。ウーロン茶にも左のようなマークのある製品を見たことはありませんか？これは、消費者庁が認可している、個々の製品ごとに消費者庁長官の許可を受けており、保健の効果（許可表示内容）を表示することのできる食品のことです。普通の食品と異なるのは、この食品は、きちんとした科学的根拠に基づいたデータを提出し、国の審査を受けている点です。審査というのは、体の機能に対して影響を与える成分内容を含み、機能を正常に保つ（例えば、血圧を正常に保つ、コレステロールを正常に保つなど）を助けるなどの特定の保健効果が科学的に証明されているのかという審査です。従いまして、特保マークがあるというのは、科学的に証明されているという証拠になります。
　ただ、このような食品を摂取される場合、気を付けておくことがいくつかあります。
第一に、健康の保持に補助的に使われるものであって、病気のある方が治療のために使用するものでないということです。あくまで健康の気になる方を対象にしているということです。
第二にそれぞれどのような効果として認可されているのか、知っておく必要があります。今のご自身の健康状態においてどの効果が必要なのか、食生活も考えながら、選ぶようにしましょう。
第三に、多量にとったからと言って、効果が高くなったり、あるいは病気が治ったりするわけではないということです。過剰摂取により害が出る可能性もあるのです。
そのような点に注意しながら、健康保持・増進の一つの方法として使用されることは、自身の自己管理という点からも有意義なことといえるでしょう。

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